●画像のファックス送信について

 HP200LXを使っている人々は、大抵、数十Mbのフラッシュメモリーを使用しています。その中には、モノクロとはいえ様々な画像を蓄えているはずです。もし、ファックスでこれら画像を送信できたらどれほど使い勝手が広がることでしょう(案内図を送ることを考えただけでも、その効果はすぐに理解できると思います)。

 実はそんなことも出来てしまうのです。ここでは、それについて、次のような手順でご紹介します。

1.HP200LXにおける画像の扱い方
2.画像のハードコピーとファックス送信準備
3.画像のファックス送信

1.HP200LXにおける画像の扱い方

 まず、HP200LXで扱える画像とそのソフトとの関係を整理しておく必要があります。
 これまでにも、DOSで動く画像ソフトやデジタルカメラのデータを見るためのソフト等が開発されてきていますが、それらのうち、私が愛用しているものをご紹介しておきます。
 なお、HP200LXは、英語dosではグレーの4色表示ができるようですが、日本語では白黒2値の表示になります。

1)DOS上で稼働のソフト

(1)LXPIC(Stefan Peichl氏作)

 多分、最も愛用者が多いソフトではないかと思います。表示できる画像は、以下のように示されています。
 いわばインターネットに最も対応した画像ビューワといえましょう。もちろん画像を見るだけでなく、画像の拡大表示・簡単な加工ができる等、きわめて多機能なソフトです。

「DOCより」
LxPic processes BMP, PCX, JPG and GIF files of any kind.
BMP and PCX files may have 2, 4, 256 or True Colors (16 Mio).
JPG files may have 256 gray scales or True Colors. GIF files
may have Version 87a or 89a (including multi images) with up
to 256 colors.

 この他、以外と知られていない機能だと思うのですが、いくつかの画像を連続的なファイル名用意しておき、[lxpic gazou*.pcx]のようにワイルドカード指定でコマンドを入れるとアニメgifのように連続的な動画として表示してもくれるのです。
#montulyの中、地球環境について書いた文の冒頭のアニメはそうしたデータをanime.gifとして編集したものです。

(2)PIXY(みゅう氏作)

 私のHP200LXの中には様々な地図が入っていますが、その中には、HP200LXのディスプレイサイズである640×200以上のものも沢山ありますし、地図上にポイントを表示したい場合もあります。その場合には、このソフトのお世話になることがよくあります。現実に、PCX画像はこのソフトでみることにしています。

「DOCより」
 pixy は、モノクロ画像ビューワーです。二値データはもちろん、 多色
データも誤差拡散で二値に展開して表示します。HP100/200LX での使用を
目的に作られていますが、 VGA 登載の dos/v 機でも、640x480 モノクロ
モードで使用出来ます。
 普通に画像データを指定して表示するほかに、ファイラモードでのサム
ネイル表示が出来ますので、画像ファイルの中身を手軽に確認出来ます。
 PIXYが扱える画像データは以下のとおりです。
PCX PC Paintbrush のデータ形式。二値データに対応。
ICN LX のアイコンファイルのデータ形式。
IMG LXDC [*1]のデータ形式。
CMT ES-1000 のデータ形式。
K25 DC25 のデータ形式。
BMP MS Windows のビットマップのデータ形式。2, 16, 256, 16581375
色のデータに対応。
2BP Windows CE のビットマップのデータ形式。
MAG 鮪フォーマットのデータ形式。
GIF CompuServe の標準画像データ形式。[*2]
DAT DJ-1000 のデータ形式。

 主な機能は、以下のキー操作を見てもらうのが一番ですね。
「キー操作」
 ・画像モード

r : 白黒反転
l : 右90度回転
+ : 拡大表示
- : 縮小表示
n : 元のサイズ
d : 再描画(カラーデータのみ)
/ : ドット比変更
↑,↓,←,→ : スクロール
Shift+
↑,↓,←,→ : 1ドットスクロール
> : 明るく(カラーのみ)
< : 暗く(カラーのみ)
Enter,Space : 次の画像を表示
BackSpace : 前の画像を表示(ファイラから表示した時のみ)
s : 現在表示している画像データを PCX 形式で保存
Shift+s : 現在の画面イメージを PCX 形式で保存
Esc : 表示終了

 ・ファイラモード

↑,↓,←,→ : カーソル移動
PageUp : 前のページを表示
PageDown : 次のページを表示
Home : 先頭へ移動
End : 末尾へ移動
BackSpace : 親ディレクトリへ移動
Enter,Space : 画像の表示、またはディレクトリの移動

a - z : 先頭文字が一致するファイルへカーソル移動(前方移 動)
Shift+
a - z : 先頭文字が一致するファイルへカーソル移動(後方移
動)
Esc : 終了

(3)PCXV(ANTON氏作)

 これも愛用しているソフトです。

「DOCより」

 このプログラムはHP100/200LX用のPCXファイルビューワです。
機能
・600LINEまでの縦スクロールまたは200LINE3画面の切替表示
・メニューからファイルの選択
・クリップボードからファイル名と座標を読み込んで表示
・座標をクリップボードに書き込む
  クリップボードとやりとりするデータはMAPPOT(*)の形式にのっとってます。
 (*)MAPPOTはBrahma氏作のフリーソフトです。

〈通常モード〉

[↑] :上スクロール(600line modeのみ)
[↓] :下スクロール(600line modeのみ)
[←] :(600line mode)半画面上スクロール,(3画面mode)画像切り替え
[→] :(600line mode)半画面下スクロール,(3画面mode)画像切り替え
[F5] :600line mode - 3画面mode 切り替え
・600line->3画面に切り替えた時点でスクロールはできなくなります。
・3画面->600Lineに切り替えた時点で1番目のエリアに読み込まれた画像以外は表示されなくなります。(最後に読み込んだ画像ではありません。画像は123123という順に読み込まれます。)
[F7] :ポインタ表示ON/OFF(座標が設定されている場合のみ)
[F8] :座標設定モード
[F9] :クリップボードからファイル名読み込み表示
[F10]:ファイルメニュー
[ESC]:次のファイルの読み込み。後にコマンドラインで指定ファイルがない場合は終了
[CTRL+C]:強制終了

〈座標設定モード〉

[↑] :ポインタ上移動
[↓] :ポインタ下移動
[←] :ポインタ右移動
[→] :ポインタ左移動
[F1] :ポインタ移動単位:1dot
[F2] :ポインタ移動単位:8dot (モードに入ったときは8dot)
[F3] :ポインタ移動単位:64dot
[ENTER]:現在の座標をクリップボードに書き込んでモードを抜ける
[ESC]:このモードを抜ける
 モードに入った直後はポインタは画面中央に表示されます。画像によっては非常に   見えにくいですが、ポインタを移動させて位置を確認して下さい。

〈ファイルメニュー〉

[↑] :ポインタ上移動
[↓] :ポインタ下移動
[ENTER]:ファイル選択,画像表示
[ESC]:選択中止

 とくに、このソフトでのポインタ機能は、例えば地図上にポイントを示したい場合などに重要な機能となります。


2)PIM上で稼働のもの

 PIM上では基本的には白黒2値のPCXデータを見ることになります。

2.画像のハードコピーとファックス送信準備

 これらの画像をHP200LX上で楽しんでいるだけではしだいに物足りなくなってきて、これを何とかファックスで送りたいということになるものです。
 その場合、次の画面キャプチャーのためのソフトが必須になります。HP200LXでは、App Manager上で動くexmソフトとDOS上で動くソフトを使い分けすることになりますが、そのいずれのソフトもHP200LXの世界をここまで楽しくしてくれた重要人物である関谷博之氏が作ってくれています。
#関谷さんには、この場を借りて、御礼申し上げます。

1)画像のキャプチャー
(1)CAPSYS.EXM(関谷博之氏作)

 これは、App Manager上で動くexmソフトの画像をキャプチャーするソフトです。そのDOCには以下のように示されています。

「DOCより」

 システムマネージャの画面をキャプチャーして、PCXファイルとして
セーブするツールです。CAPLXと似ていますが、CAPSYSは非常駐型です。
FEPIOの画面消去スキップ機能を利用してCAPSYS起動直前の画面イメー
ジを取得するため、タスクスイッチが禁止されているような場面ではキ
ャプチャーできません(例えばLapLink)。また、DOSアプリケーションの
画面をキャプチャーすることもできません。そのような用途には、CAPLX
を使ってください。
 CAPLXよりもCAPSYSが優れている点は、非常駐型なのでメモリを無駄
に消費しないこと、セーブする時にディレクトリとファイル名を決めら
れること、イメージを反転してセーブできること、などです。格納先デ
ィレクトリや反転状態は環境設定ファイルに記録されるので、連続して
キャプチャーする時に威力を発揮します。

 

(2)CAPLX.EXE(関谷博之氏作)

 これはDOS上で動くソフトの画像をキャプチャーするソフトです。

 私は、DOCに従って、次のようなバッチファイルで動かしています。
--cap.bat----------------------------------------------
echo off
echo [Alt]+[3]でa:\に画面をキャプチャーできます
echo 解除はcaplxです
pause
a:\caplx.exe -pa:\pcx
-------------------------------------------------------

 特に画像表示しながら座標を示したい場合には、Mptaid.exmを使うのが見やすくて良いと思います。このソフトは、もともとはMappotで地図上のポイントデータを取得するためのソフトですが、クロスラインを表示することができ、ポイントを示すのにもっとも適していると思います。つまりクロス表示させながらcapsysで画像をキャプチャーするというわけです。
 DOSモードでは、PCXVを使用することもできます。
 案内図等で、場所と同時にコメントも添付したい場合には、あらかじめそうしたデータをpcx画像として作成しておくのが良いと思います。

2)送信準備

 これらの画像は、pcx2fax.exeによってファックス送信データに変換してくれますので、単に画像だけを送信したいのであれば、これをsrfaxで送信すれば事足ります。しかし、きちんと相手に送るためには、挨拶やら画像の内容の説明等を添付したくなるのが当然でしょう。
 したがって、送信準備としては、上記方法によりpcx画像をファックスデータに変換しておくことと、すでにご紹介しましたファックス送信の方法で、送信分を作成しておくことにしましょう。

3.画像のファックス送信

 さあ、これで一応様々な画像を扱う環境が整ったと思います。しかし、ファックスでこれらを送るためには、まだ準備が必要なのです。
 私がNiftyのFHPPCにそうした方法について質問した際に、武智さんに親切な回答をいただきました。それが最適だと思います。

1)ファックスデータの合成

 必要に応じて、送信文と画像を組み合わせて送るために、それらのデータを合成する必要があります。それを行うのがfaxcatです。
が、私がそれらを説明するより、私の質問に対して、武智さんから丁寧な回答をいただきましたのでそれを見ていただいた方がよいと思います。
 重要なポイントは、文書+画像だとページが別れてしまうことになるが、それを一緒に送りたい場合には、画像+文書の組み合わせが良いということでしょうか?

 

31582/31598 CXN00621 武智 洋志  Re:SRFAXで画像が送れないでしょうか?

( 7) 97/11/28 14:47 31544へのコメント

MGG03151 HEI さん、こんにちは。

| 1.SRFAXで送れるような画像を含めたデータを作成することは可能でしょうか。

 ここのLIBにPCX2FAX.EXEというのがあるのでそれを使えばPCXをSRFAXで送信可能なFAXファイルにしてくれます。しかも、倍角モードを持っているので、非常に便利です。
 A4の横幅いっぱい(短い辺でも)に印刷しようとすると1280ドットでも足りない位なので640*480のデーターは倍角モードでちょうどいいくらいです。

 これとFFAXにあるSRFAXの異母兄弟のFAXEN(SRFAX+やMKFAX+等のファイルを含む統合環境)に同梱されている、FAXCAT.EXEを使うと複数のFAXファイルを合成(つなぎ合わせ)できるので、MAPPOTでマーカーを出してるところをCAPSYSでキャプチャーして(PCX2FAX)、そこに説明文(MKFAX+)をつけて(FAXCAT)FAXするというのはよくやってます。

 デジカメの場合、JPG2BMP.EXE→BMP2LX(時間がないときはLXPIC.COM)→PCX2FAX→MKFAX+→FAXCATという感じです。

 ただ、注意すべきは改ページの扱いです。
 PCX2FAXで作成した画像ファイルに文章を足す場合はさほど問題ではありません。しいて挙げればMKFAX+に-pcオプションを足しておいた方がいいかという程度です。

 -pcオプションはペーパーセーブモードすなわち文章がA4の途中の場合改ページ記号を入れることで余白を作らないモードです。
 家庭用のロールペーパー型のFAXの場合感熱紙を節約できます。

 MKFAX+のFAXファイルに画像ファイルをつなげると

 文章の終わりで改ページ記号が入っているので
 -pcオプションなしの場合とにかくA4の終わりまで文章+次のPageに画像となります。すなわち、わずか数行の文章の後に余白がいっぱいあって、次のページにちょこんと画像なんてことがありえます。

 -pcオプションとペーパーカッターのないロールペーパーのFAXなら文章と画像の間に
 波線----------------------------------------------
 が入るだけですみますが、

 ペーパーカッターが付いてると、文章と画像の間で用紙を切られてしまいます。

 実際やってみると意味が分かると思います。

 普通紙FAXでMKFAX+にPCX2FAXを追加 or -pcなし
 ┌──────────┐   ┌──────────┐      
 │ちょこっと文章   │   │画像        │
 │          │   │          │
 │          │   │          │
 │   空白     │   │          │
 │          │   │          │
 │          │   │          │
 │          │   │          │
 │          │   │          │
 └──────────┘   └──────────┘

 上の事案でロールペーパー感熱紙 -pcあり
 ┌──────────┐   
 │文書        │
 │-----------------│
 │画像        │
 └──────────┘

 同カッター付

 ┌──────────┐   
 │文書        │
 └──────────┘ 

 ┌──────────┐   
 │画像        │
 └──────────┘ 

 PCX2FAXにMKFAX+を追加

 普通紙FAX or -pcなし     感熱紙(ロール)-pcあり
 ┌──────────┐    ┌──────────┐   
 │画像        │    │   画像     │
 │文書        │    │   文章     │
 │          │    └──────────┘
 │    空白    │
 │          │
 │          │
 │          │
 │          │
 │          │
 └──────────┘



武智 洋志 CXN00621@niftyserve.or.jp
      yoji@i.bekkoame.or.jp

2)一連の送信を自動化するバッチファイル

 何回かの試行錯誤の結果、私は、次のような方法で画像を添付した文書を送ることにしています。特に案内図などは、HP200LXから送信するには最適ですね。

(1)添付図の作成

 まず、ファックスに添付したい画像を作成する場合です。
PIMの場合:
 PCX画像の取得の場合:Getarea.exm(Ctrl+F9に登録)でpcx画像を選択し、Capsys.exmによってFn+Cで画像をキャプチャー。
 これを%1として登録。(%1は登録するpcx画像の名称で「temp」以外の名称を使用)
Dos上での画像取得の場合:
 Lxpic、Pixy、Pcxv等のViewerによる画像を、cap.batによりAlt+3でpcxに画像データ取得。(pcxvはF8でpoint指定が可能)
--cap.bat----------------------------------------------
echo off
echo [Alt]+[3]でa:\に画面をキャプチャーできます
echo 解除はcaplxです
pause
a:\caplx.exe -pa:\pcx
-------------------------------------------------------

(2)送信文の作成

 これは、通常のファックス送信の方法と同様です。

(3)pcxの図添付のfaxデータの作成

 例えば(1)で作成した画像を、(2)の文書と合成するためのバッチです。回りくどいことをしていますが、残念ながらこれが私の実力です(^_^;)。
 使用法:temp2fax %1(PCX画像のファイル名) リターン
--temp2fax.bat-----------------------------------------
@echo off
cd \
a:\cr /118 c:\ul\head.txt c:\ul\fax.txt
a:\ktx\mkfax c:\ul\fax.txt -oc:\ktx\temp1.fax
a:\pcx\pcx2fax a:\pcx\%1.pcx
copy a:\pcx\%1.fax c:\ktx
del a:\pcx\%1.fax
a:\ktx\faxcat c:\ktx\%1 c:\ktx\temp1
c:
cd ktx
del temp.fax
ren %1.fax temp.fax
a:\ktx\fview c:\ktx\temp.fax
type c:\ktx\telno.cfg
pause
cd \
a:
-------------------------------------------------------

(4)ファック送信のためのバッチ例

 以上の操作で画像付き文書のファックスデータへの変換及び送信先ファックス番号が確認できたらそのままSRFAXで送信すればよいわけです。
 ただ、それぞれの設定が面倒なため、ファックス送信は次のようなバッチを使用しています。いずれも送信文作成マクロにより、送信先のファックス番号はc:\ktx\telno.cfgに作成されていますし、ファックスデータは、c:\ktx\temp.faxとして作成されていることになっています。
 そのうち、これらのバッチも統合化したいとは思っているのですが....。

■外付けモデムからのFax
・すでにできているデータを送信したい場合:faxsoat(リターン)
 (このバッチはファックス送信:A=Com1からの:Tempファイルの、程度の意味です)
--faxsoat.bat------------------------------------------
rem 単発送信:原稿、番号とも随時単発
@echo off
a:\ktx\fview c:\ktx\temp.fax
a:\ktx\srfax @c:\ktx\telno.cfg c:\ktx\temp.fax
del c:\ul\fax.txt
-------------------------------------------------------

■PHSの321Sを使ったモバイル環境でのFAX
 (この場合には、当然すでにデータがCドライブにできていることが条件です)
・フラッシュメモリーカードを321Sに差し替え→faxsoat(リターン)
 基本的には、外づけモデムの場合と同じです。作成されているファックス番号や、送信のためのSRFAXの環境設定ファイルが異なります。
#最初は、バッチ処理で対応しようと考えていましたが何故かうまくゆかないため、バッチを共通にして、c:\ktx\telno.cfgへの登録段階での番号の設定の仕方(プロトコル変換サービスの番号であるPTE対応番号を相手先ファックス番号の頭につけること。例:03-5623-7511*03-3443-????)で対応することにしました。(^^ゞ

「参考:PTE番号」(詳細はここをご覧下さい)
【通信の場合】 【FAXの場合】
03-5645-8110 03-5623-7511 中央パーソナル 東京都区内
045-800-1901 045-800-1905 中央パーソナル 神奈川県
043-460-1641 043-460-1491 中央パーソナル 千葉県
0492-78-2191 0492-78-2195 中央パーソナル 埼玉県

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