●百科事典を使う(1999.02.14:04.19:06.20修正)

  私がHP200LXを徹底的に使いこなそうとしている(何しろ一番長い時間使っているパソコンですから)ことは、このWebPageをごらんいただいている皆さんには十分わかっていただいていることですが、またまたやってしまいました。

 今度はフラッシュメモリーカード(40Mb)に百科事典を入れてしまいました。

 「百科事典が40Mbに納まるわけないだろう」と、最近のCD−ROM提供の百科事典を使っているひとは考えるでしょうね。ところがテキストデータで考えればできてしまうものなんです。

 以下はその方法です。

 

その後の発展:大容量への挑戦(1999.06.20修正)

さらにその後の発展:専用ソフトEBR.EXMの登場(2000.7.15修正)

さらに大容量。そして念願の広辞苑第5版のインストール(2003.04.30修正)

 

 

●用意するもの

・マイペディア

 私の使用したものは「辞・典・盤 97」。これには岩波国語辞典、知恵蔵、新英和・和英中辞典そしてマイペディアです。MacでもWinodowsでも使えるハイブリッド版です。いずれも現役ですので、どれでも使えるようにしようと考えたからです。
 このデータはやや古いのですが、テキストベースだという点が私にはうれしいです。だからこそHP200LXの中にも入るわけです。

・ソフト

 大當岳彦さんのWebPageに詳細が記されているので省略させていただきますが、必要なソフトは下記のとおりです。

・FEYETOOL− LIB 2 より  DIC023LE.LZH(CD辞書検索 V0.23 DOS汎用版)

 これは、辞書データを圧縮するためのソフトです。

・dicforlx.lzh(大當さんのページからいただきました。200LXのために大當さんが修正してくれたものです)

 こちらはHP200LXで検索するためのソフトです。

●圧縮

・まず、上記DIC023LE.LZH内の「DICLSIC2.EXE」を使い、下記のようなコマンドで圧縮します。
   C>DICLSIC2 -fd:\mypaedia\data\honmon -Wc:\mypaedia
                              ↑このWは大文字です

 これで、とりあえず98Mbのデータが38.6Mbになりました。日本語は2Bite/文字ですから、もともとのデータは約50万文字、これが40Mbのフラッシュメモリーの中に納まったというわけです。

 同様に、国語辞典(圧縮後11.8Mb)、知恵蔵(圧縮後11.5Mb)、新英和・和英中辞典(圧縮後36.9Mb)等も圧縮して使用することが可能です。私は、フラッシュの空きをみながら(というより無理矢理空きをつくりながらマイペディアと知恵蔵を突っ込むことにしました。

●使い方

 現在は上記dicforlx.lzh内の「DIC.EXE」を使い、以下のようなバッチを組んで、検索結果を愛用のエディター=VZエディターで表示しています。これを必要に応じて編集し、使おうというわけです。

-------------------------
echo off
c:
cd \
c:\bin\dic -fa:\mypaedia %1 >c:\tmp\my.txt
c:\def\jxw c:\tmp\my.txt
-------------------------

注:jxwというのは、堂浦さんの一太郎風マクロ:Q太郎の起動コマンドです。

 しかし、その後さらに便利になりました。FHPPCでH岡さんが検索マクロを公表してくれたのです。ここには、それを上記に合わせてカスタマイズしたものを掲載させていただきます。H岡さんありがとうございました。

mypaedia.def-------------------------
* M
89 ^OM "LXマイペディア検索"
(s==0||s==2)??.
(h=s)?{ #[ (s)?{ h--, #[ #95 } }
mx+, &g("検索文字列",30) mx-, &Cr (r<0)?.
ss2, #E "c:\bin\dic -fa:\mypaedia"
&?(" %s > %s",pw,pp"c:\tmp\my.###")
#m #[ &d &s #R &?("%s",pp) #m #_
(cp==2)?{ #C &m(19) (2){ &b(2)&w(20) }
&d (h)>?{ . #C #E } . }
#^ #< &d &b(2)
*
-------------------------

●その後の発展:大容量への挑戦(06.20修正)

 その後、FHPPCでは辞典が扱えるということで、様々なメッセージが飛び交うことになりました。その背景には大容量のフラッシュメモリーが価格的にそろそろ入手可能になってきたということもあるかもしれませんが、多くの方々がHP200LXで辞典を扱えたら、と考えていたのだと思われます。
 私も同様でした。しかし、そのためにはどうしても大容量のフラッシュが必要になります。そんな会話を交わしていたところ、ある方の尽力で格安320Mbフラッシュメモリーの共同購入の話しをいただきました。もちろん、私には「渡りに船」の出来事です。ということで、今や私のHP200LXはめでたく320Mbになりました。(^^
 一方、圧縮・検索のためのソフト「DICDOS.EXE」も平野彰彦さんから発表されてますます便利になりました(FHPPC/LIB7#974)。これで、上述の環境が必要なくなりました。(ここまで読ませといて、なんじゃいといったところですねm(_ _)m)
 しかし問題は、いくら大容量になっても辞典をたくさん入れようと考えると、それを効率的に軽量化していかなければ実用にならないということになります。ですが、今度は、そのための情報がトナカイさんから寄せられました。太田純さんが「電子ブックやEPWING辞書をスリム化する」ためのユーティリティを開発しているというのです(http://www.vector.co.jp/soft/dos/util/se091828.html)。
 ここで入手した「SQWEEZE.EXE」を使って私の辞典データを飛躍的に小さくすることができました。

 結局私の使うことになった辞典は以下のとおりです。このために広辞苑[第5版]を買ったのですが、これは現時点では縮小できないことがわかりました。((T T;
・大辞林/三省堂         58Mb
・マイペディア           35Mb
・知恵蔵              11Mb
・岩波国語辞典          12Mb
・研究社中辞典(英和・和英)    32Mb  以上で合計148Mbですね。
特に、大辞林はsqweezeを使わなければ単に圧縮しただけでは、130Mbもあったのですから、その効果は絶大です。但し、他の辞書ではあまり大きな差はありませんでした。

 以下では、こうした複数の辞典をどのように検索しているのか方法を書いています。
 実は、私は、これらの環境をwindows98の中でも作って、dos窓で実行できるようにしているのです。(^^;

●複数辞書の活用(DOS窓での使用の場合)

 今は、これを以下のような「DIC.BAT」で、検索できるようにしています。
 ちょっと冗長なのはお許しください(これでないと動かなかったのです)。また、バッチ中の「*.ttl」はそれぞれの検索結果の出典を示すタイトルファイルです。
 「広辞苑」が項目の中に残っているのは将来への期待です。未練ですねぇ。

dic.bat-------------------------
@echo off

c:

c:\bin\lxdspd /e:std11 -jp

cd \

goto main

cls

:mainmenu

MENU 10 2 30 10

A.全辞書(除く英和・和英)

Z.全辞書

1.広辞苑[第5版]

2.大辞林

3.マイペディア97

4.知恵蔵

5.国語辞典

6.研究社英和・和英中辞典

MENUEND

:main

c:\bin\batmenu.exe c:\dic.bat mainmenu

if errorlevel 255 goto error

if errorlevel 8 goto kchujiten

if errorlevel 7 goto kokugo

if errorlevel 6 goto chiezo

if errorlevel 5 goto mypaedia

if errorlevel 4 goto daijirin

if errorlevel 3 goto kojien

if errorlevel 2 goto allz

if errorlevel 1 goto all

if errorlevel 0 goto end

 

:kojien

@echo off

del c:\tmp\clip.txt

c:\bin\lxcu -d c:\tmp\clip.txt c:\text

c:\bin\dic -f a:\dic\kojien -L c:\tmp\clip.txt -c 60 -N %1

c:\def\jxw c:\tmp\clip.txt

goto end

 

:daijirin

@echo off

del c:\tmp\clip.txt

c:\bin\lxcu -d c:\tmp\clip.txt c:\text

c:\bin\dic -f a:\dic\daijirin -L c:\tmp\clip.txt -c 60 -N %1

c:\def\jxw c:\tmp\clip.txt

goto end

 

:mypaedia

@echo off

del c:\tmp\clip.txt

c:\bin\lxcu -d c:\tmp\clip.txt c:\text

c:\bin\dic -f a:\dic\mypaedia -L c:\tmp\clip.txt -c 60 -N %1

c:\def\jxw c:\tmp\clip.txt

goto end

 

:chiezo

@echo off

del c:\tmp\clip.txt

c:\bin\lxcu -d c:\tmp\clip.txt c:\text

c:\bin\dic -f a:\dic\chiezo -L c:\tmp\clip.txt -c 60 -N %1

c:\def\jxw c:\tmp\clip.txt

goto end

 

:iwakoku

@echo off

del c:\tmp\clip.txt

c:\bin\lxcu -d c:\tmp\clip.txt c:\text

c:\bin\dic -f a:\dic\iwakoku -L c:\tmp\clip.txt -c 60 -N %1

c:\def\jxw c:\tmp\clip.txt

goto end

 

:kchujiten

@echo off

del c:\tmp\clip.txt

c:\bin\lxcu -d c:\tmp\clip.txt c:\text

c:\bin\dic -f a:\dic\kchujitn -L c:\tmp\clip.txt -c 60 -N %1

c:\def\jxw c:\tmp\clip.txt

goto end

 

:all

@echo off

del c:\tmp\clip.txt

c:\bin\lxcu -d c:\tmp\clip.txt c:\text

c:\bin\dic -f a:\dic\daijirin -L c:\tmp\clp1.txt -c 60 -N %1

c:\bin\dic -f a:\dic\mypaedia -L c:\tmp\clp2.txt -c 60 -N %1

c:\bin\dic -f a:\dic\chiezo -L c:\tmp\clp3.txt -c 60 -N %1

c:\bin\dic -f a:\dic\iwakoku -L c:\tmp\clp4.txt -c 60 -N %1

cd tmp

copy c:\text\daijirin.ttl+clp1.txt+c:\text\mypaedia.ttl+clp2.txt+c:\text\chiezo.ttl+clp3.txt+c:\text\iwakoku.ttl+clp4.txt clip.txt

del clp*.txt

c:\def\jxw c:\tmp\clip.txt

goto end

 

:allz

@echo off

del c:\tmp\clip.txt

c:\bin\lxcu -d c:\tmp\clip.txt c:\text

c:\bin\dic -f a:\dic\daijirin -L c:\tmp\clp1.txt -c 60 -N %1

c:\bin\dic -f a:\dic\mypaedia -L c:\tmp\clp2.txt -c 60 -N %1

c:\bin\dic -f a:\dic\chiezo -L c:\tmp\clp3.txt -c 60 -N %1

c:\bin\dic -f a:\dic\iwakoku -L c:\tmp\clp4.txt -c 60 -N %1

c:\bin\dic -f a:\dic\ichujitn -L c:\tmp\clp5.txt -c 60 -N %1

c:\bin\dic -f a:\dic\kchujitn -L c:\tmp\clp6.txt -c 60 -N %1

cd tmp

copy c:\text\daijirin.ttl+clp1.txt+c:\text\mypaedia.ttl+clp2.txt+c:\text\chiezo.ttl+clp3.txt+c:\text\iwakoku.ttl+clp4.txt+c:\text\ichujitn.ttl+clp5.txt+c:\text\kchujitn.ttl+clp6.txt clip.txt

del clp*.txt

c:\def\jxw c:\tmp\clip.txt

goto end

 

:error

echo メニューファイルの設定が違います--

:end

cd \

-------------------------------------------

●複数辞書の活用(VZでの使用の場合)

 そんなことをしていると、今度は、H岡さんからも複合検索のVZマクロを発表していただきました(詳細はFHPPCのMES7をご覧ください)。私は、それをH岡さんの教えていただいた方法で、下記のように修正して使っています(H岡さん ありがとございます)。これも大変便利です。

dicmlt.def(これは私の勝手なネーミングです)-----

* M

89 ^\ "電子ブック版辞典検索"

i-, k-, ;k=0/1:FEP ON/OFFで窓オープン

:L (s)>?{ >B #[ >C #[ #[ } >L

:C #[ (s)?{ i+, #[ #95 } ;i=1:console open

:B &j(0) !01 &j(-1) (r<0)?.

(pm.0=='D')?{ p"daijirin", >A } ;▲1

(pm.0=='M')?{ p"mypaedia", >A } ;▲2

(pm.0=='C')?{ p"chiezo", >A } ;▲3

(pm.0=='K')?{ p"iwakoku", >A } ;▲4

(pm.0=='I')?{ p"kchujitn", k+, >A } ;▲5

   ↑辞書に合わせて環境を設定

:A &Sp(pa,"c:\tmp\%s.###",p) ;★pa=出力ファイル名

(k)??{ &j(0) ((mg.-9)[) &j(10) fr+, } ;※FEP ON で窓オープン->原状に復帰

mx+, &g("$p 辞典:検索文字列",30) mx-, ;検索文字列入力->pw

&Cr (k)??{ ((mg.-9)]) } (r<0)?.

ss2, #E &?("c:\bin\dicdos -f a:\dic\%s",p) ;★DICDOS.EXEで検索

&?(" -N %s > %s",pw,pa) ;検索文字列&出力ファイル指定

#m #[ &d &s #R &?("%s",pa) #m #_ ;出力ファイル・オープン

(cp==2)?{ #C &m(19) (2){ &b(0)&w(20) } ;空ファイルのチェック

&d (i)?#C . }

(i)?{ #W #C #W }

#^ #<

#n &?("検索文字列 =【%s】",pw) #< ;冒頭に検索文字列を表示

&d &b(0)

 

* P

01 " 電子BOOK ",22,5

             ↑上記「5」は下の辞書数

"D 大辞林"

"M マイペディア"

"C 知恵蔵"

"K 国語辞典"

"E 英和・和英中辞典"

*

-------------------------------------------

●複数辞書の活用(App Manager での使用の場合)

 こうなると当然HP200LXのApp Manager上でも検索したくなるのが人情です。同様のことを考えている人が必ずいるものです。浜島洋一さんが、「DIC.EXM」を作成してくれました。浜島さん感謝です。
 FHPPCのすごいのは、 こういう環境を皆でよってたかって創ってしまうところです。いつも感心させられるとともに、感謝しているところです。

 

●さらにその後の発展:専用ソフトEBR.EXMの登場(2000.7.15修正)

 実は、その後、小川さんが電子ブックやEPWING用の専用ソフト「EBR.EXM」を開発してくれていたのですが、私自身はあまり十分使いこなしていたとは言えませんでした。というのは、そのための圧縮作業が複雑なため、圧縮しないでもすむデータしか使っていなかったのです。
 ところが、文市さんが、SQUEEZEをうまく使うだけで結構データを圧縮できること。さらに、最近発売された、PC Success 24号(¥1,390-)に附属の新英和和英中辞典がかなり圧縮されたデータで、これがそのままHP200LXに使えることを報告してくれました。それに従って、これまでのデータを再インストールしました。
 私の環境では、以下の辞典類が入り、自由に検索できることになりました。
 もちろん、DOSでの検索も可能です。
・Mypaedia(マイペディア:辞典盤編) が 42.2Mb
・Daijirin(大辞林/三省堂) が 77.6Mb
・Chujiten(研究社新英和和英中辞典) が 66.7Mb
・Chiezo(知恵蔵:辞典盤編) が 14.4Mb
・その他(故事・類語・手紙辞典等)

注:つい先日まで岩波英和・和英中辞典と記載していたのですが、研究社の誤りでした。 (2003-12-15)
  ご指摘いただきました、蓮沼様ありがとうございました。

 

●さらに大容量。そして念願の広辞苑第5版のインストール(2003.04.30修正)

 唯一の心残りが、せっかく買った広辞苑第5版が使えないままだったことでしたが、それもとうとう解決する日が来ました。

 1GbのCFを購入して1週間もたたない4月29日、FHPPCのMES07にTAKUさんからの書き込み(「ハギハラ384ZにEBRとEPWING広辞苑第5版導入」)がありました。これこそ待ちに待った解決策だったのです。

 以下要点を書いてみます。青字は私の補足です。

 

 EB Library for win32の実行形式がunofficial?に配布されている

http://member.nifty.ne.jp/~satomii/software/eb/index.htmlに

あるeb-3.2.3-win32-bin.zipからebzip.exe及びeb.dllを取り出し、パスの効いたところ(c:\windows等)に置き、母艦のDOS窓におり、カレントドライブをCDドライブに変更し(catalogファイルがあるところで)、ebzip -u -o(output dirを指定)と指定し、まず伸張する。例:「ebzip -u -oc:\dic 等」

 以後は普通にSQUEEZEをかけていくだけ。但し、SQUEEZEかけた際、以下のようなエラーメッセージが出るが、使用上の問題は出ていない。

「未知の表示制御構造がありました(個数=9664, 最終位置=21433:402)」

 参考:SQUEEZE後のファイルサイズ

GA16HALF 6,144
GA16FULL 184,320
KOUJIEN 84,725,760

 

 私の所有しているものは、岩波書店版です。TAKUさんのものとは、数値的には微妙な差がありますが、結果は同様でした。

 これで大容量のCFの中に、上述辞書・辞典に加えて、とうとう広辞苑第5版も入れることができたのです。\(^o^)/

 

●DTONIC形式の辞書の使用

 そしたらすぐに、パドラッパさんが、「はDTONIC形式の新明解国語辞典第五版」を使うことができたという報告をしてくれました。それを引用させていただきます。

 

 話は変わってタイトルの件ですが、新明解国語辞典をLXで引きたいという積年の課題がありました。 三省堂で出ている「ハードディスクで使う新明解国語辞典第五版」を持っていますが、これはDTONIC形式で、00年頃に調べた限りでは電子ブックやEPWING形式への変換方法が分かりませんでした。

 今回の件で刺激されてWEBを調べたところ、昨年にDTONIC Toolkitがリリースされていて、これとEBStudioを使って電子ブック形式/EPWING形式へ変換しLXで使えています(^^)/

 両ツールは下記でダウンロードしました:

http://plaza3.mbn.or.jp/~h_ishida/EBStudio.html

 hishidaさんに感謝(^^)/

 

 

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